新型コロナウイルス関係の資料を集める 北海道での取り組みによせて

人類史上に残るであろう、新型コロナウイルスCOVID-19の大流行。その中で暮らす人々や社会の動きを知るための記録・資料を収集する取り組みが各地で始まっています。1月27日に北海道放送「今日ドキッ!」で、小樽市総合博物館と浦幌町立博物館での取り組みが紹介されたことを、菅原慶郎さんからご教示いただきました。

手作りマスクにアマビエ細工・・・身近な物を”この時代の記録”に 北海道
(北海道放送公式サイトより/時限公開と思われるのでリンク切れの場合はご容赦ください)

観光客がいなくなった小樽の街の様子、商店街のポスター、テイクアウトの食べ物の写真、マスクとマスクカバー、アマビエの風鈴、新聞の折り込み広告、それから社会的に問題となった「自粛警察」ッカーなどなどを精力的に収集し、「将来の歴史記録」として残そうとする取り組みが、博物館の活動の一つとして行われています。

「こんなものが大事なのか?」と思われるかも知れませんが、だからこそ「残らない」ということを、過去の記録・資料を残すプロたる博物館学芸員や、歴史の研究者は熟知しています。日々の一挙手一投足すべてが「将来の歴史資料」になり得るだけに、何を残すのか、ということは、実は難しい問題なのです。いま行われている模索自体を含めて将来に伝えることが、「歴史を残す」上で重要な意味を持つことになると考えます。

菅原さんは映像の中で、街の様子は毎日撮影している、と語っていますが、仙台で同じようなことをしている私は、毎日というわけではなく、さらに最近はちょっと息切れぎみ・・。新聞チラシや投げ込みチラシ、ダイレクトメールについてはいわば「勝手に集まってくる」ので、去年5月からほぼ毎日の分を保管していますが、整理はしておらず、事情を知らない人が見れば「ゴミの山」に見えてしまうかも知れません。「なぜ集めているのか」を、この場を借りて公表し、共有しておきたいと思います。

このような取り組みは、個人でも、事情が許す範囲で取り組むことも可能です。たとえ1点しかなくても、一人一人が保存した資料の総和が、この時代の様々な様子を、豊かに伝えることにつながります。出来ることに取り組んでみてはいかがでしょうか。

北海道でのテレビ報道は、道内での感染者初確認から1年、ということのようですが、中々状況が落ち着きません。みなさまにおかれましても、引き続きご用心ください。

福島の郷土玩具「赤べこ」をあしらった
日本酒のラベル

最後に私も関係資料を。福島県の酒蔵が販売している、同地の郷土玩具「赤べこ」をあしらった日本酒のラベルです。「疫病除け」の意味があることが、この状況下で改めて注目されているということを示す「新型コロナウイルスの関係資料」です。

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